Deathspell Omega - Fas - Ite, Maledicti, In Ignem Aeternum
Fas - Ite, Maledicti, In Ignem Aeternum
- アーティスト: Deathspell Omega
- 出版社/メーカー: Noevdia
- 発売日: 2007/07/30
- メディア: CD
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1 | Obombration |
2 | The Shrine Of Mad Laughter |
3 | Bread Of Bitterness |
4 | The Repellent Scars Of Abandon And Election |
5 | A Chore For The Lost |
6 | Obombration |
- M1―不気味なSEからオリエンタルなバッキングが入って早くもDsOワールドなアルバムのイントロとなる。怖い。
- M2―いきなりドラムが変拍子で意味の分からんことになってる。しかも速い。ブラックメタルの醍醐味の一つはドラミングだと個人的には思うがDsOのドラムは速いとか凄いとかじゃなくて何かおかしい人だ、多分。ギターは相変わらずのトレモロでもう堪らん。そして長い。まぁアルバム1枚で1曲と思って聴いてるから余り気にならないが。
- M3―ノイジーでメタリックなギターリフに暴虐ドラム。緩急が付いていて曲が長くても飽きない。ただいつ曲が変わるのかが分からなくなるのは困る。困らないかな。
- M4―プログレのインプロビゼーションみたいな始まりと思いきやまたしてもカオティックドラム。ギターは相変わらずのトレモロで突っ走る。ベースの音が唯一メロディを奏でているようで救われるが救いの無い曲展開に圧倒されっ放し。
- M5―このあたりでこのアルバムの雰囲気に慣れた。寧ろこれこそDsOの真骨頂。スローパートでUKプログレッシブロックを聴いているような感覚になってまったりの直前にブラスト全開のドラム。ボーカルも曲のスピードごとにスタイルを多少変えている。緩急の中にあるメロディが結構叙情的でこのアルバムの中では今のところ一番のお気に入り。
- M6―アルバムのアウトロ。M1と同じ曲名だが印象は全然違う。古いオーケストラのレコードの音を思わせる歪んで不吉な音。
DsOのアルバムでここまで激しいのは初めて聴いた気がする。今まで陰鬱なカオスを醸していたが、今作ははっきりと混沌を表面化させていて個人的にはかなりの名作。前作"Kénôse"の音をブルータルな方向に持っていっていった感があり、"Si Monumentum Requires, Circumspice"を好きであのアルバムをDsOの音だと思っているファンにとっては期待外れかも知れない。